僕は、「てっらこや創造塾」のスタッフをしています。
ここに通う生徒は、現在、小学生の男の子3人。
どの子も個性的で、一つのことに突出していたり、破天荒だったり、
なかなか言うことをきいてくれなかったりと、とてもユニークな存在です。
ここでは、教えたり、強制したりせずに、彼らの個性と自発性を尊重して、
本来持っている学ぶ意欲を引き出しながら、知性と感性を育んでいこうと接しています。
時に、戸惑い、驚き、また感心させられたり、気づかされたりと
様々な出来事が起こります。
彼らとのやりとりは、自分にとっても創造の扉を開く鍵になっています。
そんなエピソードを是非皆さんに紹介したいと、綴ってみることにしました。
3人の男の子は、たっちゃん、山口くん、こう君です。
塾は毎週金曜日の4時半から始まりますが、こう君は、4時過ぎになると、バスでやってきます。
この塾をとても楽しみにしている一人です。
「金曜日になると朝からテンションが高いの」と、こう君のお母さんがいいます。
そんなこう君は塾に来るなり、まず、僕の仕事部屋にやってきて、パソコンで仕事をしている横から、
「なにしてるの?」とモニターを覗き込んできます。
仕事の邪魔、と思う所かもしれませんが、何故か僕は、悪い気がしません。
今パソコンで制作している仕事の話をします。
そして、僕の方も、「ここは何色がいいかな?」と聞くと、
そこは「赤がいい」と言って、決まっていくこともあります。
例えば、その一言で決めた色は、
「アズワンコミュニティ鈴鹿」のゆるキャラ“アズワン”がかぶっている帽子の色です。
この帽子は、住宅を表したものですが、その屋根の色を、
ピンクか、茶か、エンジか、赤か、迷っていたところ、
「赤がいい!」と一声発したのは、こう君と山口くんでした。二人とも一致して。
最初はピンク色にしていました。
というのも、このコミュニティの顔とも言える「おふくろさん弁当」のカラーがピンクだからです。
しかし、赤にしてみると、この狭い面積には明確な色を置く方がキャラクターデザインとしては定石でしょう。とらわれのない彼らの感性は的確だったと思います。
そんなやりとりの中でこんなデザインも決まってしまうこともあります。
そして、ゆるキャラを作りたいというアイデアが飛び出し、
「創造塾のゆるキャラを作ろう!」という授業に展開して行きました。
その様子はまた後ほど紹介しましょう。
あれ、今日は「ひょうたん物語」を書くはずでしたが、話がそれてしまいました。
続きはまた次回にゆずることにします。お楽しみに!
2014/4/17(文・絵 いわた たかし)
つづく ひょうたんものがたり2へ→→→型にはめないアートの可能性!
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