振袖姿で参加したベトナムの学生さん
10月23日清鈴庵で題「薄紅葉」の季節のお茶席をもうけました。
オープニングから企画に合わせたお茶席を開いてきましたが、今回のように、
季節そのものを前 面に出して、広く参加を呼びかけたのは初めてでした。
40人を越える方たちがいらしてくださいましたが、皆さんに楽しんでいただけた
かどうか、次回に向けてなど、またいろいろと思いがわいてきているところです 。
題は「薄紅葉」、中置のおもてなしでした。中置というのは、水差しをお客様か
ら遠ざけ、10月の朝晩のひんやりした冷気を感じる気候に合わせて、
赤々と炭の燃える風炉に釜を畳中央、つまりお客様のほうに寄せるお点前です。
これが11月になると、畳を変え、炉を開けて、客と亭主が火をはさむ形のお点前
になって行きます。
まだまだ汗ばむ日が続き、紅葉も見当たらないですが、お菓子の栗のきんとん、
干琥珀に和三盆のうちモノで山に紅葉が燃え手前にかわらの小石が並んでいるよ
うに盛り付け、茶室の中だけでもと季節を出してみました。
初めての方も多かった中で、当日朝にお隣のポレスターにお住まいの方が、ベト
ナムからきた学生と参加したいとおっしゃって、振袖を着た女子高校生二人とご
夫妻・着付け担当のお友達で来てくださることになり、一席特別に用意させてい
ただきました。県の国際交流事業の一環で毎年海外からの学生を受け入れていら
っしゃるそうです。ベトナムの高校生たちは初めてのお抹茶を美味しい、好きだ
とのことで、ご夫妻もまたこうしたときに利用したいとおっしゃり、私たちも一
緒に協力していきたいと思いました。
スタッフの皆さんご苦労様、また力をつけながら、みなさんにこんなお茶席を楽
しんでいただけるようにしていきたいです。(片山弘子)
会記
待合床 且座
床 大道老師筆 舟につきの絵 忙中閑
花 ススキ 藤袴 しゅうめい菊 われもこう やまごぼう つりがねにん
じん ほととぎす
花いれ 時代
香合 掛絡 仙叟好
水差 信楽 瀬戸釉
茶碗 萩 井戸茶碗 銘 錦秋
替 黒楽
御本手 秋草
主菓子 栗 里山 とらや勝月製
干菓子 こはくとりどり 俵屋吉富
火入 志野四方
一服した後は茶器の鑑賞
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