清鈴庵 「ほたる茶会」 《6月3日》
〜水辺の草叢を演出し〜
(鈴鹿カルチャーステーション 清鈴庵)
芒種の候、つゆ入り前の静かな日曜日に季節のお茶会を開きました。
ほたるにちなんで、腰掛待合から路地にかけて、水辺の草叢を演出してみました。葦や熊笹のあいだに、卯の花や木苺の白い小花を散らし、色づいた野いちごの実や桑の実、薄桃色の月見草、山アジサイをあしらいました。
本席の床にも、色紙の行雲流水の風情に合わせて、里山から切りたての真竹を長く扱い、キイチゴの葉と野花をあしらって野趣を出そうと試みましたが、お茶席にご参加の方の目にはいかが映ったかと思っています。
またこの日にあわせて、岩田隆画伯(院展作家)が新作の日本画『ほたる-記憶の残像』を寄せてくださいました。夕暮れになると下地の金箔が白絵の具をすかして薄く浮かび上がり、茶席ばかりでなく、来館の皆様にも喜んでいただきました。
会記
床 色紙 行雲流水 東福寺同聚院前住職 西部文浄老師
花入 真竹
花 キイチゴの葉 季のもの
風炉先 羅 流水文様
風炉 尻張釜
水差 オランダ 義山
茶碗 赤楽 平茶碗
替茶碗 三島 山水写 奥田英山
主菓子 つゆくさ
干菓子 金平糖 しずく
亭主 片山宗弘
点心 夏の献立が好評でした。
(写真・中村聰史 記事・片山)
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