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三木善彦先生
帝塚山大学教授・
大阪大学名誉教授・
臨床心理士・
奈良内観研修所顧問

今回の講演会のチラシ



















 































マジックではじまり






マジックで終わる三木先生の
講演会でした。

誰にでもできる
やさしい
自己発見の方法 講演会 開催


笑いの中で ― 「内観法」を紹介 《3月26日》



「誰にでもできるやさしい自己発見の方法」と題して、三木善彦先生による講演会が、3月26日、鈴鹿カルチャーステーションで開催された。
三木先生は「内観法」と呼ばれる自己探究法の研究と実践を重ねている。その実例を紹介した。先生のパフォーマンスに、会場は終始笑いが絶えず、また、自分を振り返るワークショップもあり、心がホッとする時間となった。

 

マジックを披露

「人生にはいろんなことがあって、時にくしゃくしゃになったりしますが、自分を見つめ、周囲との人間関係を見つめて、自分が支えられていることに気づくと、大変身。こんなふうになるわけです」(上の写真)
一本の白い紐がカラフルな布に早変わり。一堂拍手。
先生のマジックに場は一瞬で和み、この調子とノリで話が続く。

朝日新聞の『天声人語』に「内観」を取り上げた記事がある。
――中年の男性がある問題をかかえ、ある療法を試みる。これまで母親から何をしてもらったか、母親にどんな迷惑をかけたか、母親にどんなお返しをしたか。一週間ひとりになってこの命題を考える。集中的に振り返っていくと「自分がいろいろな人に支えられて生きていることが実感されてくる」「感謝と積極的な気持ちを味わった」… この方法は「内観」と呼ばれるそうだ。――

記事を読みながら、
「感心しますよ。自分が内観を体験せずにですよ。こんなに上手に書くなんて」と記者を賞賛する先生。

内観の方法や、内観によって、大きく人生が変わった事例などを示しながら、軽快に話を進める。

「では、皆さんにもここでやってもらいましょう」と、参加者も10分ほどの時間で自分の小学生の頃を振り返る。
隣どうし、初対面で向かい合い、お互いに振り返ったことを話す。聞く側は、相手の話をただ聞くだけ。
この時間、会場は、ずいぶん熱気を帯びた。少しの時間でも、自分を振り返り、人に話すことで、心が軽くなるようだ。

講演の締めも、自慢の手品で、内観の効果を表現する。会場も拍手喝采となりお開きに。



先生の明るさ、軽さの秘密は?

さて、私が何よりも感心したのは、先生の明るさと心の軽さだ。こんな人になりたいな、と思える人物だった。 直にその秘密は何ですか?と聞いてみた。

「やはり、内観をずっとやって来た成果かな。あとは年を取ると、人生を楽しもう、人に喜びを与えたい、という気持ちになります。手品を始めたのも、なんとか話を楽しくしたいという動機から」だという。

手品にはまったのは、以前、PTA会長になった時のこと。子どもたちに難しい話をしてもつまらないと思い、卒業式の祝辞で披露し、大うけだった。事前に「厳粛な場ですから」と役員に釘をさされていたのに。
その破天荒ぶりは、天性のものか、それとも自己を見つめた成果なのかは、分からない。
が、人生を軽快に送っている様子がうかがえる。

背けている方がつらい

自己を振り返る、自分の過去に目を向ける、というと、当然、嫌な思い出もある。背けたくなる出来事や、相手もいるだろう。

先生いわく、「そういう思いを見ないようにしている方が、むしろつらいことです。隠して、しまっておいても、心の中にはあるのですから。そこに目を向けて、認めてあげられたら、軽くなっていきますよ。その時の事実は、変わらなくても、その捉え方が変わります。事実だとしていたことも違うように見えてくることだってあります」

「内観をすれば、心の問題は何もかも解決できるなどというほど、現実的ではありません。一つの方法ですべてが解決するほど、人間の心は単純ではありません。ですから内観を万能のように考えるのは禁物です」ともおっしゃる。

「しかし、内観という方法から学べるものは大いにあります。一度、内観を体験されることをお勧めします」

先生の人柄が、何よりも説得力を持っていた。(いわた記)



内観についての詳細は、サイエンズスクール鈴鹿のHPをどうぞ。


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